2017年8月29日火曜日

梁の上 寝返り打てば 落ちそうな 鉤爪掛けて 眠りておるか | 川柳一句と短歌十首


立ちそうで 直立しない うちの猫

猫二匹 並び顔舐む 夏夕べ 雨近づくを 我に知らせる (←7月30日)

野良猫を払いし猫が屋根を駆け凛々しく端に立ち我を見る

猫と猫 仁義ありけり 人の目の 思い過ごしで なしと言い切る

猫の背を 梳きとれた蚤 洗面器 熱湯の風呂 漬け手を合わす

猫梳いて 取れたる蚤の 少なさに 秋の来たるを 微かに感ず

肉ばかり 食ってた猫が 安上がり カリカリ好きの 猫に変われり

猫部屋の にくき蚤ども 退治して 猫らに贈る安けき眠り

飼い主の 心遣いも 猫たちは 部屋の匂いが 気に入らぬよう

蚤消えた 部屋を出ていき 猫たちは 涼風吹かれ 梁上(はりうえ)眠る


梁の上 寝返り打てば 落ちそうな 鉤爪掛けて 眠りておるか